insight's diary

インサイト大西です。不定期更新です。よろしくお願いします。http://insightcorp.jp

アジアのコンタクトセンターの状況は?

かなり久しぶりになってしまいました。

連休明け、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

さて私は3月にシンガポールで開催されたContact Center Week Asia 2016に参加してきました。昨年、一昨年と海外に出て先進事例を取り入れつつコール品質向上の仕組みをみなさんにご紹介していますが、その一環です。

カンファレンスは2日間でしたが、初日の午前中から非常に刺激的でした…シングリッシュに圧倒されたのではなく(正直ちょっぴりそれはありますがさておき)、その運営手法の理路整然さ、ゴール設定、それに向けてのKPI設定など、パワフルかつロジカルでした。プレゼンターは、インドネシアシンガポールバングラデシュ、UAE、マレーシアの国々の皆さんでした。ほぼ全員、センター運営に関わっている現場バリバリの皆さんです。

では私の専門であるコール品質に向けての取り組みはどうかというと、個別のモニタリング、フィードバックなどの細かな育成は私たちのほうが優れていると思います。しかし”本質的な”顧客対応品質の向上、例えば、カスタマージャーニーについてオペレーターに対して普通に教育したり、NPSを評価の一環に含んだりと、もう少し幅が広い…というより、本質的で包括的な育成が出来ているのです。

細かな点にこだわってマナーや謝罪、言葉遣いなど、その点についてのケアは日本が優れていると思います。その細かな点を活かして、もう少し包括的にコンタクトセンターにおける顧客対応とは何なのか?そこで完結するのではなく、顧客体験として考えた場合どのようなことになっているのか?など、視点を広げていき、そのうえで育成をしていく必要があると考えます。

カンファレンスの合間に何人かと必死に会話し「オペレーターにカスタマージャーニーマップを書かせたりしていますか?」と聞くも答えはほぼYes。様々な素晴らしい仕組み、どのように浸透させたの?と聞くと、この答えは万国共通で少々ほっとしますが「とにかく、コミュニケーションを現場と取る。何度も何度も話しあい、伝える」とのこと。

一方彼らももちろん問題を抱えています。例えば定着率が向上しにくい点です。ここはまだまだ工夫が必要な状況のようです。この辺りは、また日本とは状況が違うため一概には比較できませんが、とにかくすべてが進んでいて日本が遅れている、という事ではありません。

他にもたくさん感じた事、学んだ事はありますが、また何かの機会でお伝え出来ましたら幸いです。なお、当社のコンサルティングや研修にはこれらの内容を、日本のコンタクトセンターで利用しやすいようにカスタマイズして皆様にご提供しています。もしご興味がありましたら、いつでもご連絡ください。

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