コールセンターで使えるオペレーターの品質改善のためのフィードバックのヒント
症状④文章が長い
聴いている顧客としてはエフォートが高くなります。分かりやすい説明とは、コンパクトに分かりやすくまとまっていることが必要だからです。
話が長い要因には複数要因があります。今日は「ので」などの言葉で文章をいつまでもつないでしまい、文章が長くなるオペレーターさんへの処方箋を紹介します。
<なぜ直す必要があるのか>
- 顧客側のエフォートが高くなる(オペレーターの話を傾聴し、自分が欲しい回答を自ら探しに行かなくてはならない)
- 顧客、企業ともに非効率である
<要因>
- 考えながら答えを導き出している
- オペレータ―本人が何を話しているのか、頭の中で把握できていない。話の主題を話している本人が把握しないまま見切り発車している。
- 元々の話しグセで「ので~」を多用している
<お薬>
- 説明が長くなった該当文章を聞きなおし、何について話しているかの要点を把握する。大抵、複数の内容について長々と話しています。
- その文章を話すきっかけとなった顧客の質問は何だったかを改めて考える。顧客の質問はどのような内容で、その顧客に対しては、どのように回答すべきだったかを再考する
- 話す要素を整理し、話の構成を再構成する
- 上記1から3を何度も繰り返し、改善していく
よくある例を記載します。顧客からの質問は「A」についての質問、オペレーターはAについて回答する前に、Aに付随してよくあとから問い合わせが発生するBやCについて説明を勝手に加えているケースです。
お客さま「Aについて教えてください」
オペレーター「Bという注意点もあるので、Cという点にも気を付けてほしいのですが、Aについては○○ということです」
お客さま「ああ、つまり○○っていうことで、BとCって何ですか?」
上記の例は本当に多くあります。でも、QAが気付いていないケースも多々。オペレーターになぜBやCから話すのか聞くと「だってその後の問い合わせが多いので先に聴いてほしいから」と大抵回答します。
気持ちは分かりますので、その場合は以下のように伝えるよう組み立てなおしを一緒に実施し、改善をはかります。
改善「Aについては○○です。2点ほどご注意いただきたいことがあります。BとCです」
この組み立て改善を教えてあげない限り、「ので、ので」で文章を長々と続けたり、早口でまくしたてたり、話の「間」がなくなって顧客側には結果的に伝わりにくい回答を続けることになります。
かなり多くの方が陥っている症状で、これこそコール対応の効率化に向けて一番に取り組んでいただきたいQA活動のひとつです。コール対応の効率化には最も効果があるのに、あまり取り組まれていないのが非常に残念です。