insight's diary

インサイト大西です。不定期更新です。よろしくお願いします。http://insightcorp.jp

コンタクトセンター、エージェントの役割はプロダクトにより異なる(再考のお願い)

皆さんもテレワークの割合が増えていると思いますが、私も相当増えております。

今はどなたにお伺いしても「在宅勤務のほうが大変」という声が増えてきています。出勤、通勤電車を利用しないこと以外はなかなかつらいと。何がつらいかというと、椅子、デスクを含めて会社のものはなかなか良いものを利用しているのだと分かったから、、などなど、理由はそれぞれですが出勤も悪くないものだとそれぞれが思い出してしばらく経過したころだと思います。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

さて、私もZoom等はかなり初期から利用していましたが、手持ちの小さなタブレットPCでは限界が近づいてきました。そのため、またまた小さいサイズですが、自宅用に利用するラップトップを購入しました。もちろんネット通販で購入。あっという間に届いた便利ツールですが、なんと困ったことに、電源ケーブルが使えたり使えなかったりします。初期不良は面倒だから嫌でお断りです。だましだまし利用しましたが、やはり安定しません。充電してくれません。仕方なくコールセンターを利用しました。そこからいくつかの学びがありました。

1.販売店(ECサイト)に電話…必要時間約20分

とりあえず販売店のコールセンターに電話。Busy(ツーツー)返しばかりでほぼかかりません。15分くらいリダイヤルを繰り返しやっとIVRに入れてもらいました。事情を話すと「メーカーに問い合わせてください」そうですよね。

2.メーカーに電話…必要時間約20分

保証書を見たら連絡先がしっかり書いてありました。電話は一度でつながりましたが、少し待ち時間あり。担当者の(比較的)きびきびとした対応で、あっという間に電源ケーブルをお送りするということになりました。本人確認等もすんなり。さすがシステムがきちんとしているなあと感心。ただ、ここまで私は何時間かメーカーの初期不良のために時間を仕方なく企業側に提供しているのです。そしてそれを「申し訳ありません」と平身低頭、応対してくださっているエージェントさんも大変な仕事です。ここで怒り出す馬鹿もいるでしょうし、つくづく、コールセンターやエージェントに対してその役割をしっかり理解し、正しい対価を支払っているのかな?と考えさせられました。

 

電話はたったの2回ですが、電源ケーブルの初期不良により私は以下の時間を割いていますし、今後、割くことになります。

・WEBでFAQ等参照

・販売店に電話

・メーカーに電話

・正常に稼働する製品が届くまでの期間(5日程度といわれています)

・配送品の受け取り、もし私が不在なら再配達やりとり等

私が望んで欲しいものであれば当然の手間でしょうが、これは完全にアンラッキーなパターンです。正常な製品を受け取っていれば、これらの時間は必要ありませんでした。メーカーの方は「ある一定の割合で不良品は出る」「交換に速やかに応対している」と思われるでしょうが、私も理屈としてはわかりますが、それは自惚れです。はっきり言って面倒です。

と、ここまで思う人間の応対をするエージェントも気の毒ですし、私も何も言えないわけです。私の応対は、応対品質の向上のために録音されているようでしたが、活用されるかどうかもわからない。そして、コールリーズン「初期不良、交換」の1カウントをされて、経営にフィードバックされるのです。これだけのストーリーを抱えながらも、残念ながら企業側としての扱いは恐らく「初期不良、交換」に1カウントを加えたにすぎません。切ない。

最近、ノンボイスチャネルの設置目的をしっかり考えてと私はしきりに伝えています。でも、ボイスも同じです。何の目的があり、顧客にどのような影響を与えるものなのか。そしてエージェントはどのような役割なのか。本来は本社機能がひっきりなしに鳴る電話を取るべきところを、コールセンター組織を内製、外注問わず設置するのであればその役割をしっかりと精査し、見合った権限移譲、処遇をお願いしたいものだと心から思いました。センターの運営はこうすべき、云々、指標やKPIを識者の言う通りに設定しがちだと思いますが、それは参考値として考慮し、各社のプロダクト、コンタクトセンターの役割、顧客の背景、気持ちなどもしっかり考慮して、各社なりのセンター運営、特にエージェントに対しての処遇を含めたケアをしていただきたいと心から思う次第です。

月刊コールセンタージャパン2020年9月号の記事にコメントしました

月間コールセンタージャパン2020年9月号
<Focus/コールセンター>
モニタリングは完全自動化できるか?!
“あたたかみ”の評価と指導は人手の聖域

こちらにコメントさせていただきました。ありがとうございました。
文中にある「エモーショナルマップ」は時間をかけて作り上げて、ほぼ熟成した状態になっています。もちろん現段階で終わりではありませんし、これからも進化を続けますが、これは私にとって非常に大切な考えかたと技術です。
このエモーショナルマップ、IT技術を活用してさらに発展していくものと期待しています。これからが楽しみです
しかし、コーチングはいくら技術が優れていても必須です。コーチングに集中するため、自動化できる部分は積極的に実施していくべきだと考えます。

エモーショナルマップを活用したモニタリングの仕組み、コーチングについて、ご興味があればいつでもご連絡ください。
エッセンスが学べるのは、リックテレコムの「品質向上のための“処方箋”を学ぶ~モニタリング&フィードバック実践講座」です。この講座を受けられて、自社内で実践されているセンターも多いです。
https://callcenter-japan.com/campus/1801.html

テレワークにおける応対品質管理(2.モチベーション管理)

テレワークでのSV、オペレーターのモチベーション管理は各社の運営状況(テレワークの割合や頻度)によって多少異なります。また、運営における工夫のしどころは、こちらだと思います。以下2つのポイントを中心としていただき、各社で取り組みを考え、実行していただく土台になればと思います。

①存在意義を伝え、実感してもらうための取り組みを継続する

オペレーター業務はオンサイトの集合型であっても、顧客対応は非対面ですし、業務そのものは密室の1対1で行っているようなものです。つまり、100席のセンターであれば、100のお客さま応対が100の個室の中で行われており、その中身は(聞かない限り)見えない、ということです。それぞれ何が起きているのかを把握するために、リアルタイムモニタリングに加えて、SVの目視による状況把握、適切なコミュニケーションを取ることが重要です。コミュニケーションを取らなければ、オペレーターにとっては一人で仕事をして、誰のサポートも受けず(最小限の質問に対する回答はあるでしょう)、何事もなく帰宅する…というルーティンになります。これを毎日機械的に繰り返し、みんな働く社会人なんだから、それぞれが勝手に存在意義を感じろというのは少々乱暴です。理由は上記の通り、少々変わった職場(個室対応)だからです。成果を目に見える形で見せる、表彰する、給与に反映させる、そして大切な存在であることを上司やリーダーから常に言われているという状況で初めて従業員満足度の一部に寄与するでしょうし、離職率の低下にもつながってきます。

ここで一つ重要な確認です。序章でも書いた通り、これまでのオンサイト運営でもSVが適切に、オペレーター一人ひとりに対して存在意義を感じてもらえるような仕組みづくりや、コミュニケーションを取るような運用はできていましたか。また、SVが本来のSV業務に専念できるように、業務整理を常にしていましたか。まずはじめにこの点から再確認をお願いします。オンサイト運営で出来なかったことが、テレワークになって自然に出来るようになることは、あり得ません

長くなりましたが、以下は上記の点がクリアできているという前提で記していきます。

テレワーク勤務になると、個室対応の場所が自宅に移動するということです。もともと見えないものがさらに見えなくなると感じてしまうのは、SVの目視による状況把握ができなくなることが大きいとのではないでしょうか。それを補完するには、とにかくコミュニケーションの頻度を密にすることしかありません。コミュニケーションには3つの種類があります。

  1. 第1領域(緊急かつ重要)コミュニケーション
  2. 第2領域(緊急度は低いが重要)コミュニケーション
  3. 第4領域(緊急でも重要でもない)のコミュニケーション

時間管理のマトリクスについてはリンクを参考にしてください。コールセンター業務は第1領域の連続です。ここでコミュニケーションを取らざるを得ないため、SVは概ね「オペレーターさんとコミュニケーションを十分に取っています」と言いますが、細分化して棚卸していくと、99%、第1領域です。

重要なのは第2領域です。第2領域の時間を大切にしてください。SVは予定調整し、毎日第2領域の時間を作り、コミュニケーションを取ってください。なるべくカメラオンにした状態で個別に会話が出来ると良いでしょう。時間は短くても良いです。出勤時には毎回必ず時間を作ること、継続することが重要です。日々の課題管理、進捗、業務に対しての不安のヒアリングなど、項目をしっかり定めて効率的に実施してください。その中で、ポジティブなフィードバックをオペレーターに与えることも忘れないでください。内容など細かな点は、次回述べることにします。

SVのモチベーション管理も忘れないでください。SVも同様にマネジメントがケアを必ずしてください。SVに対して自己犠牲的な考えを強いるセンターがまだあることに深く悲しみを感じます。SVの業務形態にもよりますが、SVもテレワークなのであれば、毎日時間を取ってください。テレワークとオンサイトのハイブリッドなのであれば、出勤時には必ず時間を取り、立ち話ではなく、個別に時間を取り、課題解決や進捗その他についてのコミュニケーションを必ず実施してください。

 

②必要以上の負荷やプレッシャーを与えない

上記①が主軸になりますが、②も気を付けなくてはならない点です。テレワークだから余計に厳しくしなくてはならないような気持ちは分かります。しかし、ようやく最近になって言われるようになってきましたが、いわゆる不正行為はどんなに環境を盤石に整えても、その人間性により発生してしまうことがあります。大変残念なことですが、これは犯罪行為ですので、予防には限界があると思います。

性悪説で運営ルールを決めなくてはならないことも理解できますが、大半のオペレーター、SVは大変真面目に業務をしています。そのことを理解し、過度な監視、過度なプレッシャーを与えることは推奨できません。過度な監視や拘束は、自分は信じられていないのだなという思いを与えます。これはその人を否定することにつながります。過度なプレッシャーも同様です。信頼されていないのだな、という印象を持ってしまい、自己肯定感は極端に低くなるでしょう。

マネジメントがしっかりとタスクの進捗管理をすることで上記は簡単に払拭できるはずです。テレワークは、より一層マネジメントスキルの有無を浮き彫りにすると言っても過言ではないでしょう。

 

【コロナ禍後】については、実績に応じた希望制を取り入れるようなテレワークを実施すると良いでしょう。

実際に、ニューヨークでコンタクトセンターを運営している企業が、成績優秀者に対して褒賞の一つとしてテレワークを許可していました。出勤のストレス、出勤時間短縮になり、それを維持したいためにエージェントは頑張るそうです。もちろん、目標をクリアできなければ再度出勤することになります。

日本でもコロナ禍前からテレワークを実施しているセンターがあります。こちらもやはりある程度の成果を出したオペレーターのみが許される特権、という扱いをしていました。シフト休の優先権などと同様に、テレワークを働き方の選択肢を与えるということでの褒賞の一つにしても良いでしょう。もちろん、全員がテレワークを希望するとも限りませんので、そこは個人に選択をしてもらうことになります。

テレワークにおける応対品質管理(1.応対品質管理)

以下は、ボイスチャネル(電話)の応対品質管理について言及します。

テレワークにおける応対品質管理ですが、これまでのオンサイト運営同様にモニタリングを必ず実行してください。

コールセンターの商品は応対そのものです。そのため、品質管理をせずに顧客との応対をオペレーター、エージェント任せにしていることは、本来あってはならないことです。もちろん100%のモニタリングは難しいですが、品質管理の体制有無は長期的な応対品質を左右します。このような品質管理をせず、顧客からの応対に関するアンケートやNPSのフィードバックだけでその応対内容を評価することはあまり推奨できません。

これまではモニタリングの頻度が多少低かったとしても、オペレーターが応対している声や様子を目で見たり、漏れ聞こえてきたりはしたはずです。もちろん品質管理としてはそれでは不足していますが、数パーセントは役に立っていたはず。それが全くなくなりますので、本来オンサイト運営でも重要タスクであるモニタリングを実行するための体制を整えざるを得ないのです。

実行するにあたり、以下2点のポイントを考慮していただきたいと思います。

①テレワーク環境のゴール設定と適切なシステム導入

まず、システムはモニタリングが出来る環境、通話録音ができる環境、いわゆるオンサイト運用と同じ体制を整えてください。今はこちらの部分に注力されているセンターも多いでしょうし、様々なウェビナーが開催されています。

この時に、貴社のセンターがどのようなテレワークの環境や体制を作りたいのか、作るべきなのかのゴール設定を必ずしてください。他社事例から学んでも良いでしょう。しかし、自社の環境がどうあるべきか、コロナ禍で顧客のサービスレベルをどうするのか、そのような中でどのレベルのサービス品質を担保すべきか、ということをまずしっかりゴール設定してから応対品質管理を進めてください。

②モニタリングリソースの確保

SVがモニタリングをきちんとできる環境を整えてください。多くのコールセンターSVは本来SVがすべき業務以外のタスクを抱えすぎています。

SVの役割は以下の3つであるとかねてから考えています。

  1. コール品質保持・向上のためのマネジメント

  2. オペレーターの育成・人的マネジメント

  3. センターの効率的稼働のためのマネジメント

これらはテレワークになっても何ら変わりありません。むしろテレワーク環境下では、これらの3つをメインにできるよう、SVの業務整理を積極的にマネジメントがSVと共に実行してください。SV業務の棚卸をして、どのような業務を実行しているのかの整理、優先順位を付けて業務を割り振る等の管理が先です。SVの業務を把握しないまま、すべてをテレワーク、または一部テレワークにした場合の応対品質管理には、長期的に歪みが出て、結果的に経営にまで悪影響を及ぼす可能性もあります。応対品質管理は短期的に悪影響が出にくいですが、長期的には深刻な問題を起こす可能性が高いことを改めて認識していただければと思います。

※現時点ですべきことという観点で記しています。今後品質管理についての具体的な内容は追記していく予定です。

テレワークにおける応対品質管理について(予告と序章)

昨今のコロナ禍により、多くのコンタクトセンターでは運営方法の変更を大きくせざるを得ない状況になっているかと思います。状況を拝察すると、コロナ禍によりこれまで躊躇もしくは検討されていた取り組みであるテレワークが一気に進んだ、という企業もあるでしょうし、取り入れざるを得ない…がどうしてもテレワークは導入できない、という企業もあり、状況は様々であるかと思います。

私自身もどのように今後の応対品質管理をすべきかということについて、情報収集を続けておりました。ある程度方針がまとまってきたので、現時点で考えられるテレワークにおける応対品質管理について以下3点にまとめてお伝えします。

  1. 応対品質管理
  2. モチベーション管理
  3. コーチン

記事が長くなりそうなので上記3つに分けて展開していきます。

その前に序章として2つお伝えしておきます。まず今回のコロナ禍で一気に進んだテレワークについて思うところがあります。

  • そもそも、システムを駆使してきた我々はテレワークを実践、活用するための下地は、他職種よりもある

私たちにはそもそも既に稼働を定量的に測定するためのシステムがあり、それを大なり小なり活用してきたはずです。現在さまざまな形で運用されているテレワークですが「トイレにさえ行きにくい」とぼやいていた事務職と思しき方の話を聞くと、マネジメントが「稼働率」を理解していないことが分かってきます。また、ハンドリングした数値はすべてレポートされます。この時点で実はかなりのアドバンテージがあると考えてよいと思います。

  • やるべきことはテレワークでもオンサイトでも同じ

一方、よく聞かれるのは「モチベーションの保ち方」や「コミュニケーションの取り方」です。この点は私もずっと考えていましたが、結果的にはオンサイトで皆が集まって仕事をする形と何ら本質は変わらないと思います。ただ違うのは、見渡せばそこにオペレーターやSVがいるという可視化された状態はないので、よりその本質的に必要な部分があぶりだされただけではないかと考えます。

例えば私自身、SVさんに「一日1回はオペレーターと会話をしてください」とお願いします。会話というのは手上げによる質問と回答だけではなく、ちょっとした天気の話でもいいし、ランチ何食べた?という雑談でいいのです。これさえ実行できないセンターマネジメントをしている状態でテレワークになったと考えれば、答えは明らかです。やらねばならないことは、テレワークでもオンサイトでも同じです。

 

次回以降、上記の1から3について記載していきます。

電話応対における良い「かぶせ」を意識しましょう!

コールセンターの応対品質評価項目に必ず入っている

「お客さまの言葉にかぶせたり、さえぎったりしていない」

という項目。

 

私はこの項目には危険が伴うと思います。なぜなら、良い会話には必要なかぶせ・さえぎりが頻発するからです。私自身、非常に良い電話応対を聴くことがありますが、特に電話の後半では「かぶせ」が多発します。

 

理由を説明します。

楽しくお話しているおばさまたちの会話、かぶせを気にしていますか?

ご自身がお友だちとの会話が盛り上がって楽しいときに「かぶせ」を気にしますか?

楽しい飲み会の席で多少酔っていても「かぶせ」を気にしますか?

誰かにお世話になってお礼を言ったら謙遜されてしまいそうなときに「かぶせ」ないで自分の意図を伝えますか?

 

…上記のように”会話が盛り上がったとき”は「かぶせ」が頻繁に発生します。その時に多少、話の腰を折られた感じはしますが、不愉快にはなりませんよね?

 

顧客の会話でも特にお礼を伝えるときや謙遜を否定するときなどには「かぶせ」が頻繁に発生します。それは良いかぶせです。

 

<良いかぶせの例>

お客さま「色々と聞いてしまってすみません、ありがとうございました。もう、ぜんぜん詳しくないものだから自分で調べようとしてもなかなかできなくって、まったく勉強不足で申しわけない…」

オペレーター「(多少かぶせて)いえいえ、そのような時はいつでもご連絡ください!」

※ここで多少かぶせないと、機械的な応対になります。ごく普通に人間的に応対しましょう。

 

時にはさえぎりも利用することがあるでしょう。主として謙遜するときかなと思います。

 

悪い例については、以前の記事でお伝えしました。この悪い例ときちんと区別して評価し、指導するようにしてください。

 

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CX Asia Week 2019に参加してきました

先週、シンガポールに行き、こちらのカンファレンスに参加してきました。昨年参加して、興味深かったので今年も参加しました。

www.cxnetwork.com

スケジュールの都合により初日のセッションには参加できなかったので、2日目だけの感想になりますが、何か参考になる点があれば幸いです。なお、私なりの解釈も入りますので、悪しからずご了承ください。

【NPS】

重要な指標であることに変わりはない。ただ、NPSだけでCXを評価するのは良くない。数字の向こうには「個々の価値観を持った顧客」がいる。ゆえに、他の複数のMetricsとあわせて評価すること。

また、NPSは社内全体で把握・対策をすることがとにかく重要。直接顧客と接していない部門にどう当事者意識を持たせるかが肝要。Customer Journey Mapを活用して、とにかく顧客志向な組織づくりをしなきゃだめだ、サイロ型はダメ、ということでした。

【Personalization】

こちらについては日本でも一部既出だとは思いますが「やりすぎはだめ」という概念もちらほら出てきました。どこまで監視されているのか、気持ち悪く感じる人も増えたと。おもにシステム面についてのPersonalizeです。

【People】

今年はこのキーワードが多く出ていました。対義語としてAI、botなど。否定的な意味ではなく、これらはあくまでも補助的に使うものである、例えばAIはトリアージするために利用すると考えている、という発言もありました。Peopleとは、従業員もですが、顧客のことも、そして社内外で関係するすべての人を指していました。つまり、NPSでも言及しましたが「システムより、人」に帰着していたのは、興味深かったです。

なお海外では[hire the right person]という言葉がよく聞かれます。人材難の日本とは違う点は、こちらかと思います。

【Employee Engagement】

上述の通り[hire the right person]ではありますが、それだけではダメ、やはりどのように顧客志向に現場になってもらうか、という変革についての例がたくさんありました。ダメなところを指摘するだけではなく、当事者意識を持ち各々が問題解決を出来るような組織にするための取り組みはまさに「組織全体で行うコーチング」です。Awardのビデオなどもあり、こちらについては不変の取り組み、とはいえ、やはり原理原則。従業員満足が低いのに高い顧客サービスを提供できるはずがありません。

 

上記が何か参考になれば幸いです。

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