insight's diary

インサイト大西です。不定期更新です。よろしくお願いします。http://insightcorp.jp

ありがとうございます、ありがとうございます、ありがとうございます、あり…

久しぶりの更新です。

ここ数日、私用で複数企業のコールセンターに電話をかけて色々な手続きをしています。対応はとても丁寧な方ばかりです。

しかし、いずれも電話をかけ終わった後に、ぐったりと疲れました。対応は丁寧です。ですが、必要以上に丁寧、丁重過ぎるのです。

私はあるカードを紛失しました。そのためとあるコールセンターに連絡をしたところ、大変丁寧に対応して下さったのですが、以下のような現象となりました。

私(何か聞かれて答えられない時)「忘れちゃいました、すみません」

オペレータ「とんでもないことでございます

私(聞かれた個人情報について回答する)「…です」

オペレータ「ありがとうございます

また、別パターンとして

オペレータ「私が今回のお手続き内容について復唱いたします」

私「はい」

オペレータ「ありがとうございます

つまり、何かを伝えると「ありがとうございます」を必ず言い、私が何か謝罪や謙遜をすると「とんでもないことでございます」と必ず言って下さいます。

モニタリングスコアとしては100点でしょうね。

でも、私は、ちっとも嬉しくありませんでした。疲れました。

それで私は最後にはどうなったかというと、何かこちらから謝辞や謙遜、謝罪などの言葉を挟むと「ありがとう」「とんでもないことでございます」の応酬があるからもう余計なことは言わないようにしようと固く誓ってしまったのです。電話の終わり頃は、ほぼ「はい」しか言わないようにしてしまいました。

ただし、気持ちとしては、大変面倒な手続きをお願いしたので、きちんとお礼をお伝えしたかったのです。とても残念でした。

今回特にお伝えしたいのは、コールセンターの対応はとかく「ありがとうございます」を言い過ぎているのではないか、ということです。

ありがとうを言うな、ということではありません。お礼の意味を考えてメリハリをつけることが大切です。

また「何らかの言葉を発したら謙遜する」などの自動的な反応が出来ることも素晴らしいのですが、顧客の状況に合わせてこちらも臨機応変に対応できるようにしましょう。あわせて、モニタリングシートの項目をフレキシブルなものに変更することをお勧めします。

 

シンプルで分かりやすい表現方法を学びませんか?(大阪)

お知らせです。

5月27日(水)デモ&コンファレンス大阪の実践研修講座を担当します。

スクリプト作成講座~ロジカルライティング技術の手法を学ぶ

顧客目線から考えたスクリプトの作成をしていますか?またそれはシンプルで分かりやすく、ロジカルになっていますか?

ごくごく基本的で分かりやすいロジカルシンキングを一部取り入れ、徹底的に”シンプルで分かりやすい”ライティング表現を学んで頂きます。メール対応、ログの作成など、さまざまなシーンで応用することが出来ます。苦手な方も心配ありません、どうぞいらしてください。

また、良く頂く質問「脱スクリプト派ですよね?」という問いに対しては以前記事を書きましたので、ご興味のある方はご一読ください。

insightcorp.hatenablog.com

モニタリングについての提言(CES)

月刊コンピューターテレフォニー5月号の特集

プロが教える「モニタリングの“新視点”」

コールセンタージャパン・ドットコムは、CRM/コールセンター構築・運営のための専門サイトです | 2015年5月号 <特集>

5人の識者に入れて頂き、CES(Customer Effort Score)視点でのモニタリングについて見解を述べました。CESの指標化については未だ研究中ですが、”顧客目線での電話応対の良しあし”にとにかくこだわって設計中です。

興味のある方がいらしたらぜひ連絡ください。

また、連載「SV/トレーナー向けフィードバック講座「伝える力」体得のススメ」も続けております。こちらも併せてぜひお読みください。

コールセンタージャパン・ドットコムは、CRM/コールセンター構築・運営のための専門サイトです | 2015年5月号 <連載/実践>

話をまとめられない:実体験から考える

久しぶりの更新になりました。

さて、私は昨年アメリカに久しぶりに行かせていただく機会があったのですが、その時に海外コンタクトセンター情報を取り入れる必要性と、日本のコンタクトセンターの良さを発信する必要性の2つを強く感じました。そしてそれをするための英語力が激しく低下(もともとそれほど得意ではないのです)していることに気づき、昨年夏から英語の勉強を再開しました。

実は年頭まではゆるやかに実施していたのですが、この春から勉強時間を約4倍(!)に増やし、毎日学習時間を取るようにしています。結構大変なものですね、毎日頭が痛いです(笑)。

さて、今日の主題「話をまとめられない」ですが、少し英語で会話する力も付いてきたところでふと気づきました。英語の先生からの質問で、「ところで、○○についてはどう思う?」などのオープンクエスチョンを投げかけられると私の説明はやたらに長いのです。私はもともと長く話すタイプではなく、結論だけをぽろりと話す傾向なので、意識しないとかなりつまらない話を展開するという始末になっていることが多々あります。ところが英語だと真逆です。

よく、フィードバックにおいては「結論から話しましょう」というアドバイスをしていますし、「ロジカルに」ということもお伝えしている私ですが、英語になるとこと実践できていません。なぜでしょうか。

答えは明快で、言語能力が、自分の思考に追いついていないからです。

アイディア、結論は良いのですが、まずそれを説明できる言語能力がない。そのため、なんとか自分が説明できる言葉やセンテンスで説明していき、最後に、あ、結論めいたことを言えそう!という感じでまとめてそれが結論になっていく。話し終わってから、さっき長々説明してたプロセスはまったく無駄だったわ…と思うことしばしば。

日本語と同じとは限りませんが「できない」体験で苦しむ毎日、ここから新たなヒントが生まれてきそうです。また面白い発見があったら、報告します。

[お知らせ]Amazonカスタマーサービス部門の取り組み

Amazonカスタマーサービス部門の取り組み」セミナーが3月12日、14日に実施されます。

私はセミナー後半のパネルディスカッションのファシリテーターを担当します。どのようなお話を伺うことができるのか、今からとても楽しみにしています。

詳細は以下URLをご覧ください。

Amazonセミナー「Amazonカスタマーサポート部門の取り組み」

創立記念日(8年)

2015年1月30日、インサイト株式会社は満8歳となり、
皆様のおかげで第9期目に入りました。

たくさんの皆様のおかげで、ここまで継続させていただくことができました。本当にありがとうございます。

固定観念にとらわれることなく、視野は幅広く。
日本のコールセンターをもっともっと素晴らしいものにしていくための活動を微力ではありますが、地道に一つずつして実行して行く所存です。

また、弊社ロゴを刷新しました。
こちらは若いクリエイターに制作してもらったものです。
コンタクトセンター、コールセンターでも、もっともっと若い皆さんに末永く活躍していただけることを願ってやみません。そのための活動も併せて今後実施してまいります。

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これからもどうぞよろしくお願いいたします。

品質モニタリングシートをシンプルに

月刊コンピューターテレフォニー誌2015年1月号~新しく連載させていただいております。

「SV/トレーナー向けフィードバック講座

 「伝える力」体得のススメ」

ようは、フィードバックスキル、育成スキルをぐんと向上させましょう、という観点で、踏み込んで書いています。

連載内にも記載したのですが、ここ1,2年、弊社としてはシンプルなモニタリングシートを提唱しております。

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これまでの要素をギュッとひとまとめにしてシンプルにしています。

理由は以下の通り。

・お客様からすれば、オペレーターの対応は総合的に「良かったか、悪かったか」であり、細かすぎる点が影響するとは考えにくい。(例:保留明けの挨拶など)

・これまでのモニタリングシートの評価項目は、耳合わせを効率的に実施する目的で細分化されていた。内部目線からの脱却。

なおこのシートには記載がありませんが、

(仮)「電話をいただいたお客様にとって、十分にお役に立つことができた対応か?」

という項目を別途設定することを推奨します。なおこの項目はまだ考慮中であり、今後変えるかもしれません。

「問題解決したか、否か」というよりは、「人間が機転を利かせて聴き、お客様のためになるような情報提供を出来ているか」という観点の最終項目を設定する予定です。

もしよろしければこちらのモニタリングシートの評価項目を参考にしてください。項目を抜粋して利用して頂くことは構いませんが、弊社ではその内容を常に刷新しておりますので、その旨ご了承くださいますようお願いいたします。

※評価指標については、次回触れることにいたします。